mame3zok雑記

i'm just a drummer. i'm just a rider. i love dogs. i love the greatest japanese rock band SPITZ!

毎年

今日という日は同じようにやって来るけど、だからと言って昨日や明日とそんなに特別変わった一日ではない。去年もそうだったし、その前も、その前も・・・ 
木はひと冬かけて年輪を刻む。たとえば、目の前にあるヒッコリーのスティックの木目。その一筋一筋は、本来、胡桃の木として大地に根を張り幹を起こし枝葉を広げて生きているうちは、外からは見えないものだ。四季のサイクルの中で、いつもと同じように実を結び、葉を落とし、冷え込んで雪に囲まれる頃、樹木としての生命活動も緩慢になる。それが一重の層となり、ひと冬を越した証拠として、幹の中に蓄えられるのだ。「刻む」などという、切る、削り取るに語気が近い言葉は、本来、年輪には使われるべきではないと思う。
材木として切り出され、初めて露わになるその一筋一筋はあまりにも淡く、一本が一年に等しい時間の経過を表していることを普段のぼくは忘れてしまっている。ただ、今日という日がぼくにとって、いわゆる「年輪を重ねる」日であって、木目の一筋を一本と数えるかの如くデジタルに、強制的に1を加えられてしまう日なのだけれど、ぼくはそうは思いたくない、というか、考えたくない歳になってしまったということを、ここに記しておきたかった。