帰りに仕事場に閉じ込められた 自分のミスだけど
貸与されてる鍵をちゃんと持っていれば防げた
以前勤めてたところは24h守衛さんがいて 日付を跨ぐ頃までなら何とでもなった まぁそんな時代 過重労働もサビ残も帰宅恐怖症も恐妻組合活動も一緒くたな日々 昭和であり平成だった
が 今のところは終業になると 皆が一斉にタイムカードを切り 部屋を出てセキュリティをかけ 蜘蛛の子を散らすように帰ってしまう 令和の模範たり得る優良な労働環境なのよ
自分は駐輪場でバイクの装備にいつものようにもたもたしてた 靴を締め直し ジャケットを着て 胸部プロテクターをセットし ニーシンガードを両足に巻いて 荷物を背負い メットを被り グローブを着けて跨り エアバッグのハーネスをセットしたら やっとスタートなんよ 変身に超時間がかかるライダーなんよ
いざ出ようとしたら 通用門の鉄扉に南京錠がかかってた 静寂の暗闇に我がヘッドライトが灯り 125cc単気筒の耕運機のような我がアイドリング音だけが虚しく響いていたよ
鍵は 鍵は 仕事机の引き出しの中だよ・・・
正門やら裏門やら あちこち出られそうなところを探したが どうにもならない 建物に入ろうにも あちこち回ってみたけど完全に閉まっているし 下手に侵入を試みたらセキュリティに引っかかってしまう オオゴトになってしまう
で さっさと諦めた バイクを駐輪場に戻し 装備をすべて解き 荷物も小さくした ジャケットとかメットとか全部バイクに引っ掛けただけだけど そう治安は悪くなかろうからということで そして通用門の外に荷物を放り出し 自分も人目を気にしつつそっと そっと乗り越えた 最後ジャンプで地面に膝を突いてちょっと痛かったけど 耳を澄ませても警報音とか聞こえてなくて まあいいや と とっとと家路を急ぐ
と言っても なんせ田舎のこと いくら政令指定都市といっても 県庁所在地でも 田舎なので 終バス 終電 また終バスと乗り継いで 帰宅できたのは正に日付が変わる直前であった
教訓 鍵はちゃんと持ちましょう