午前有給を取り、子供を病院へ。やはり虫垂炎という診断で、治療方針は「散らし」に。少しほっとする。町医者にしては丁寧で慎重かつ的確な見立てで、説明も解り易く、安心して任せられる先生だと思った。前日に担ぎ込んでなければ、また別の医者に見せて虫垂炎を見落とされてたら、と考えるとぞっとする。バンドのメンバーには心配をかけたが、リハと本番の間に思い切って行動して本当に良かった。出勤前にバイク屋へ寄る。店長さんが更にがんばってくれて、とうとう400でハンコを押してしまう。遅出すると仕事が詰ってて非常にきつい。そして仕事帰り、ついに愛車を手放す。３年半前、店で一目惚れした車。やたらでかくて重たくて、経費がむっちゃかかるけど、ガソリン食いまくりだけど、それでも格好良くて、装備満載で、大好きで買った車。買った頃はあれ程はしゃいだ子供たちも、いつの間にか親と一緒に出かけるのを嫌がる年頃になってしまっていた。思ったほど家族旅行できなかった。最後の家族での遠出はこの夏のＵＳＪだった。現金買取だった。バイヤーさんに最後の記念写真を撮ってもらう。鍵を渡し、走り去って行く車を小雨の中で見送る。思わす熱いものがこみ上げて来る。手元にはずっしり重たい封筒と、貧弱な代車が残された。封筒の中身はそのまま口座へ直行。
