陽だまりのベンチに腰掛け、咥え煙草で、ビルの上の瑠璃色の空を見上げていた。鯨の背骨のような雲がゆっくりと流れて行った。何時か見た、水族館の天井から釣り下げられた骨格標本のような雲だ。結局、空を見上げているだけであった。目の前を行き交う人々…
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